活動報告

東京における関係省庁との打ち合わせについて(山本議員)

活動報告2016.12.28

■東京における関係省庁との打ち合わせについて

平成28年12月27日(火)   文責:山本 のりかず

 

■国のバイオマス施策普及と課題について

 

2015年11月から12月にかけて、フランス・パリにて約140か国もの首脳級が新たな国際枠組みの採択に向けた各国の政治的な決意を表明し、パリ協定が締結され、日本においても二酸化炭素の排出削減が求められています。具体的には、産業革命前からの世界の平均気温上昇を2℃より十分低く保つことなどを目標とし、温室効果ガスの人為的な排出と吸収の均衡等を目指すことが規定されています。

神戸市においても、市域全体としての最終エネルギー消費量の削減目標を掲げています。※2005年度比

・短期目標:2020年度→15%以上削減

・中期目標:2030年度→25%以上削減

・長期目標:2040年度→40%以上削減

再生可能エネルギー等に関する導入目標

・2020年度までに神戸市域におけるエネルギー消費量の10%以上導入

・2030年度までに神戸市域における電力消費の30%以上を地域分散型エネルギー導入(再生可能エネルギー15%+コジェネレーション等15%)

 

政府において、2002年12月にバイオマス・ニッポン総合戦略が閣議決定され、現在までに様々な基本計画が策定され、2016年9月に新たなバイオマス活用推進基本計画を閣議決定しています。

国においては、7府省(内閣府、総務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省)が共同でバイオマス推進会議を行い、連携して施策を推進しております。

また、平成28年度9月に閣議決定した基本方針としては、地域に存在するバイオマスを活用して、地域が主体となった事業を創出し、農林漁業の振興や地域への利益還元による活性化につなげていくことに重点を置いています。

新たなバイオマス活用推進基本計画によって目指す地域の姿は、高度利用・多段階利用・熱利用でより経済的な価値を生み出す取組みを実施し、持続的かつ自立可能な循環型システムを構築し、得られた利益を地域に還元されるように展開することが国の施策で明示されています。

 

■神戸市の「都市型木質バイオマス発電事業」について

 

神戸市の環境施策の重点として、都市型木質バイオマス発電を計画しております。六甲山系、丹上山系等の森林整備により発生する未利用木材や、市内の経済・市民活動に伴って排出される木質系廃棄物等を地域エネルギー資源として有効活用していく計画です。

例えば、国の経済産業省連携事業として、平成29年度予算として、500百万を計上しており、森林等に賦存する木質バイオマス資源を持続的に活用することを目標とした地方公共団体が行う計画策定に対して支援を行っております。事業スキームとしては、国から非営利法人に補助金が一括交付され、当該非営利法人から地方公共団体へ補助が間接的に流れるシステムです。市町村としては、上限1500百万円が限度補助金額となります。

神戸市特有の課題である森林担い手や木材搬出経路等における国の予算計上検討についても要望し、中山間地域に加えて都市型の木質バイオマス発電事業に関わる情報共有を行った次第です。

理想としては、神戸市としても木質バイオマス発電によって生じたエネルギーをスポーツ施設、福祉施設、宿泊施設等に活用し、二酸化炭素排出削減につなげるシステム構築する必要があると考えます。

バイオマスの活用をめぐる状況

■外国人の介護福祉士受け入れについて

 

国においては、二国間のEPA(経済連携協定)により、経済活動強化の一環として特例的に外国人材を受け入れます。具体的な国としては、平成20年度からはインドネシア、平成21年度からはフィリピン、平成26年度からはベトナムに対して枠組みを設けております。基本的な考え方としては、介護福祉士候補者の在留期間は上限4年ですが、4年目において日本の国家試験を受験して合格すれば1年滞在延長することができます。

神戸市においても、基本的には国内人材確保対策を充実・強化していくことが求められますが、民間レベルでは外国人介護人材活用をしていく必要があると考えます。

EPA(経済連携協定)

■地域医療構想について

 

地域医療構想の内容としては、2025年の医療需要と病床の必要量において、高度急性期・急性期・回復期・慢性期の4機能ごとに医療需要と必要病床数を推計し、加えて都道府県内の構想区域単位で推計する。推計結果をもとに、医療機関の病床を医療ニーズの内容に応じて機能分化し、どの地域の患者も、その状態に応じた適切な医療を適切な場所で受けられることを目指すものです。

具体的には、医療機関にて「地域医療構想調整会議」で協議を行い、都道府県は、地域医療介護総合確保基金を活用する。

知事による役割については、①地域で既に過剰になっている医療機能に転換しようとする医療機関に対して、転換の中止要請・勧告及び命令②医療機関に対して、不足している医療機能を担うよう要請・勧告及び指示③新規開設の医療機関に対して、地域医療構想の達成に資する条件を付けて許可④稼働していない病床の削減を要請・勧告及び命令が与えられている。

神戸市においても、二次医療圏として、あるべき病院の病床及び診療所の病床整備を進めていくことになるであろう。

地域医療構想

■定住促進について

 

国においては、地域の自立促進を図るため東京駅近くの八重洲で①「移住・交流情報ガーデン」を設け、全国の移住情報を提供しております。②都市・農村漁村の地域連携による子ども農山漁村交流を図り③地域運営組織の形成④JETプログラムによるグローバルな地域活性化の推進を図っています。

神戸市においても、北区では定住促進コーディネーターを配置し、県外からの受け入れ窓口相談の役割を担っております。神戸市は、海と山に囲まれている一方で、農村地域も存在し、多面的な表情があります。生活の質を重視した方々を受け入れるための支援体制がまだまだ不充分な面がありますので、支援体制構築に向けて取り組む必要があると考えます。

平成28年度地方財政収支

平成29年度総務省所管予算(案)の概要